D2Cブランドについて、興味を持っていませんか?
今回は「D2Cブランド」を一覧にして紹介します。
D2Cブランドは、アパレル業界のイメージが強いですが、アパレルだけではありません。
様々な種類のD2Cブランドを紹介します。
ジャンル別や国別で紹介するので、参考にしてください。
ぜひ、今回の記事を参考に、D2Cブランドについて、深く理解していきましょう。
また「D2Cブランドの立ち上げ方」については、こちらの記事で解説しているので、参考にしてください。
D2Cとは?
D2C(Direct to Consumer)とは、卸売業者を通さず商品の企画・製造・販売をすべて企業や個人で行うビジネスモデルです。
D2Cは、SNSを活用して消費者とコミュニケーションをとったり、直接消費者と商品のやり取りを行います。
そのため、消費者の意見や要望を反映しやすく、独自性の高い商品を開発できるのが特徴です。
D2Cのビジネスモデルが先行してるのは海外ですが、日本国内でもD2Cのブランドが近年急増しています。
主要なD2Cブランド一覧
D2Cは、近年注目されるようになったビジネスモデルですが、アパレル・化粧品・食品などさまざまな業界で市場を広げています。
今回は、以下の6つの業界別にD2Cブランドの一覧をまとめました。
- アパレル
- 化粧品等
- 寝具
- 食品
- サプリメント
- ペット
業界別に注目されているD2Cブランドの特徴を、以下で解説します。
アパレルのD2Cブランド
アパレル業界で注目されているのは、以下2つのブランドです。
- CUYANA
- FABRIC TOKYO
いずれも、ブランドごとに特徴があります。
ただお洒落なだけではない工夫などについて、以下で解説します。
CUYANA
CUYANA(クヤナ)は、シンプルなデザインのカバンや服などを販売するファッション企業です。
「Fewer, better things(良いものをちょっとだけ)」をモットーに、2011年にサンフランシスコで設立されました。
サスティナブルファッション(天然素材に頼らず、リサイクル技術を用いて環境に優しい製法で生み出された取り組み)として、長く使える質が良い服やカバンを作りを目指しています。
上質な素材を世界で探し、原材料を調達した国で製造を行うのもCUYANAの特徴の1つです。
FABRIC TOKYO
FABRIC TOKYO は、日本で2012年に設立された、カスタムオーダーアパレルブランドです。
スーツやワイシャツなどの質の高いアイテムを生み出し、多くのファンを獲得しました。
今では全国で19店舗を展開しています。
FABRIC TOKYOのコンセプトは「Fit Your Life」です。
1人ひとりのライフスタイルに最適な1着を追求するという思いがこめられています。
「丁寧な寸法とヒアリング」「上質な生地のラインアップ」がポイントです。
また、一度店舗で採寸すれば2着目からはネットでオーダーできるので、わざわざ来店する手間がありません。
化粧品等のD2Cブランド
化粧品等の業界で話題なのは、以下2つのブランドです。
- Glossier
- BULK HOMME
男女関係なく人気が高く、いずれも多くのファンを獲得しています。
化粧品ブランドとして人気になった理由について、以下で解説していきます。
Glossier
Glossierは、NY発のスキンケアコスメブランドです。
創業者兼CEOのエミリー・ウェスは、2010年に個人の美容ブログ「Into The Gloss」を開設しました。
2014年にはブランドGlossierを立ち上げます。
Glossierでは、メンションやハッシュタグをつけてくれたユーザーの投稿をリポストしたりコメントやDMに返信したりしてユーザーとのつながりを大切にしてきました。
製造された化粧品は、パラベンとアルコールが無使用で肌に優しく、肌本来の美しさを引き出せるのも魅力です。
BULK HOMME
BULK HOMME (バルクオム)は、2017年に設立されたメンズスキンケアのブランドです。
男性のフェイスケア・ボディケア・ヘアケアが行える商品を揃えています。
BULK HOMMEの強みは、SNSを活用したオンラインでの情報発信です。
コンテンツの内容は商品紹介ではなくライフスタイルの発信などを行っています。
その結果、SNSでのブランディングが成功し、若いユーザーの獲得につながりました。
BULK HOMMEは、天然素材や無添加にこだわりがあるのも特徴です。
肌のベースを整えながら状態を長時間キープし、肌本来の美しさを引き出してくれます。
無添加であるため、敏感肌と乾燥肌の人でも安心です。
寝具のD2Cブランド
寝具業界で注目されているD2Cブランドは以下の2つです。
- Casper
- Brooklinen
いずれも高級感かつ高品質な寝具として注目されています。
さらに、独自の工夫を加え、人気となりました。
それぞれで、どのような工夫を行ったのか解説します。
Casper
Casperは、2020年に上場したニューヨーク発の寝具ブランドです。
主にマットレスを中心に寝具を販売しています。
マットレス業界としては初の試みであるオンラインでの販売が専門です。
さらに、バネ不使用のマットレスを開発し、折りたたみが可能となりました。
その結果従来のマットレスの4分の1程度のサイズで配送可能となり、配送費などのコストを大幅に削減し、高品質商品の低価格化を実現。
Casperマットレスは、複数の素材を組み合わせて作られているのが特徴です。
低密度で通気性の良い素材や、高密度で体重負荷を分散してくれる素材など、様々な素材を組み合わせ、高品質のマットレスを開発し販売しています。
Brooklinen
Brooklinenは、2014年に設立された世界的に有名な高級ベッドシーツのブランドです。
ある夫婦が自宅用の贅沢なシーツを買おうするも非常に値段が高く、愕然としたのがきっかけで創業されました。
掛け布団、毛布、男性用と女性用のラウンジウェアなどの商品を販売していますが、高品質で耐久性があるのが特徴です。
もともとは夫婦のみの会社でオフィスは自宅の居間でしたが、現在は従業員も大幅に増え世界的に有名なブランドへ成長しました。
食品のD2Cブランド
食品業界で話題のD2Cブランドは以下の2つです。
- YUMI
- BASE FOOD
いずれも健康に良い点で注目されています。
さらに、利便性も取り入れ、D2Cブランドとして人気となりました。
YUMI
YUMIは、アメリカで2017年に設立された高級ベビーフードデリバリーサービスのブランドです。
当時販売されていたベビーフードは、オーガニックを謳いながらも化学合成された成分を含む常温保存食が多く、本当に質のよい高栄養価のベビーフードは出回っていませんでした。
そこで、YUMIはベビーフードを提供するサービスを考案しました。
ベビーフードは栄養士が監修を行い、Yumiのシェフが調理し一日一食プランで35ドル~/週という価格で提供(サブスクリプション形式)します。
2019年、新たに800万ドルの資金調達を発表しました。
BASE FOOD
BASE FOODは26種のビタミンやミネラル、食物繊維、たんぱく質などの体に必要な栄養素が詰まった完全栄養食です。
「主食をイノベーションし、健康をあたりまえに」の考えのもと、開発されました。
BASE FOODには、パン・パスタ・クッキーの3タイプがあります。
その中からすきな形態を選択。
1食分の栄養素を手軽にとれるため、時間のない忙しい方にもぴったりです。
完全オンラインのため注文はネットから行います。
アメリカにも進出しており、フードテックイベントでファイナリストに選ばれました。
BASE FOODはアメリカでも認められています。
サプリメントのD2Cブランド
サプリメントの業界で人気なのは以下2つのD2Cブランドです。
- hims
- FUJIMI
健康志向が広まっている昨今では、サプリメントは競合が多いです。
それぞれのブランドがどのように人気となったのか、以下で解説します。
hims
himsは、2017年から薄毛やEDなど、人に相談しにくい悩みをオンライン上で専門医に相談したり、必要な治療薬やサプリメントをオンラインで購入したりできるメンズ・ウェルネスブランドです。
人に会わずにサプリメントや治療薬を手に入れられる仕組みが人気を集め、設立から数年で190億円を超える資金を調達するブランドに成長しました。
また、himsが展開する商品ビジュアルは従来の薄毛やEDの治療薬とは異なり非常にスタイリッシュです。
デザインに力を入れたことでSNSでシェアするユーザーが現れ、一気に人気ブランドになりました。
現在は女性向けブランドの「hers」も展開しています。
FUJIMI
FUJIMIは、Web上の肌分析から自分にあったサプリメントをカスタマイズするパーソナライズビューティケアブランドです。
社長である藤井氏は24歳で会社を設立しました。
具体的には、約20項目の質問に回答し、その肌の悩みに合わせて5種のサプリメントを組み合わせる仕組みです。
5種のサプリメントを1日分ごとに個包装してボトルなどのごみが出ないよう工夫しています。
ペットのD2Cブランド
ペットの業界で人気なのは以下2つのD2Cブランドです。
- Farmer’s Dog
- COCO GOURMET
近年では、ペットの健康にも注目が集まっています。
そのなかで、D2Cブランドとして成功している2社の特徴を見てみましょう。
Farmer’s Dog
Farmer’s Dogは、アメリカやカナダで展開しているペットフードのブランドです。
Farmer’s Dogでは、ペットケアを簡素化し、動物たちの生活をより良くすることを目標としています。
ペットの健康に気遣った愛犬家2人が立ち上げた会社で、作りたてのペットフードを直接ユーザーのもとに届けるサービスから始めました。
WEB上にペットの体重など情報を入れ、最適なフードを提案します。
ペットには新鮮な食事を、人間には安心を届けているのです。
パッケージにペットの名前を印字するサービスなども行っており、SNSでユーザーがシェアしたくなるような工夫もされています。
COCO GOURMET
CoCo Gourmet(ココグルメ)とは総合栄養食基準に準拠した、獣医師監修の国産手づくりドックフードのブランドです。
新鮮な食材を使用しているため、脂身も少なくヘルシーな味わいが楽しめます。
また、ドライフードではなく「手作りドッグフード」なので、栄養価も高くペットにとって非常に健康的です。
食材の仕入れから調理工場・保管・配送のすべての工程が人間向け食品と同じ基準で管理されているため、衛生面も安心です。
国別人気D2Cブランド
D2Cブランドは世界的に広がっており、国ごとに人気ブランドが数多くあります。
以下では国別に人気のD2Cブランドについてまとめました。
- 日本
- 中国
国ごとによってどのような特徴があるのかみてみましょう。
日本:Her Lip to
Her Lip toは、小嶋陽菜さんがプロデューサーとなり、2018年に設立したファッションブランドです。
企業と提携してブランドを作るのではなく、全ての工程、流れや商品について把握しながら、自分自身で洋服を売っていくという方法を選択しました。
Her Lip toは、ほかのタレントブランドとは違い、オンラインでの販売から開始。
ファッションに悩んでいる人へのアドバイスなどをSNS上で発信し、ファンとの交流で「ブランドのコミュニティ作りが重要だと考えたのです。
その結果、小嶋陽菜さんはブランドの継続に成功し、設立から4年後の2022年7月に待望の常設店舗をオープンさせると発表しました。
中国:楽純
楽純(ラチュン)は、無添加のヨーグルトを取り扱う中国のD2Cブランドです。
楽純では、無添加にこだわった自社オリジナルのヨーグルトを約20種類開発しました。
自社の公式アカウントとショートメールでユーザーと積極的にコミュニケーションを図り、ファンを大切にしてきました。
現在では「ラチュンのヨーグルトを毎日食べる」という、ユーザーの習慣化にも成功しています。
D2Cブランドには様々な形がある
D2Cブランドには「独自の世界観」という、共通の特徴があります。
また、SNSなどを使用した独自の交流も特徴的です。
D2Cブランドはこれらの特徴を活かし、ブランド独自の展開を行っています。
商品の数はもちろんですが、商品の数だけではなく、D2Cブランドの数に比例して、展開の仕方も様々です。
ぜひ今回の記事を参考に、D2Cブランドを立ち上げる際の参考にしてみてください。