物流で取得するのがおすすめな資格を徹底紹介

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未経験でも採用率の高い物流業界は、資格を取得しているか否かで大きく収入に格差が生まれます。

物流系の仕事は就職してから取得することもできますが、転職前に資格取得をしていると、スタート地点が異なるので、資格取得は転職前がおすすめです。

この記事では、物流系の資格のおすすめ、ロジスティクス資格の難易度、物流事務で持っておきたい資格について解説していきます。

目次

おすすめの物流系資格

おすすめの物流系資格

おすすめの物流系資格は、以下のとおりです。

  • 自動車運転免許(中型・大型・大型特殊・けん引)
  • フォークリフト運転技術者
  • 危険物取扱者
  • 包装管理士
  • 倉庫管理主任者
  • 物流経営士
  • 運行管理者(貨物)
  • ロジスティクスオペレーション2級・3級
  • ロジスティクス管理2級・3級
  • 物流技術管理士
  • グリーンロジスティクス管理士
  • 通関士
  • 貿易実務検定
  • 海技士
  • 国際航空貨物取扱士
  • 国際物流管理士
  • 倉庫管理主任者
  • 物流経営士
  • 包装管理士
  • ロジスティックス・マテリアル・ハンドリング管理士

それぞれの物流系資格について解説します。

自動車運転免許(中型・大型・大型特殊・けん引)

物流倉庫の現場では、一般車両以外の自動車運転免許を保有している方が現場で大いに役に立つため、重宝されています。

自動車運転免許は国家試験の一種であり、試験会場で直接受験すれば費用を抑えられるものの、各都道府県や免許試験センター、教習所などに通った方が合格率が高くなります。

フォークリフト運転技能者

物流倉庫を現場としてヤードでの荷役作業や運搬に携わることができる仕事には、フォークリフトを使用する場面が非常に多いです。

1トン以上のフォークリフト運転技術者資格は国家試験の扱いになりますが、短期間の技術講習を受けると合格しやすくなります。

各都道府県労働局安全課にて資格取得が目指せますので、物流倉庫の仕事を検討していている方は、まず取得を目指しましょう。

危険物取扱者

物流倉庫や化学工場を現場とする仕事は、ガソリンなどの石油製品や燃焼性の高い危険物を取り扱う機会が多いため、必ず危険物取扱者の有資格者の在籍が求められます。

一定量以上の危険物を管理する現場には必ず有資格者の在籍が必要です。

そのため、危険物取扱者の資格は重宝されます。

危険物取扱者資格は国家資格の扱いとなり、消防試験研究センターで資格取得可能です。

包装管理士

物流倉庫の現場では、精密機器を取り扱う場面が多いです。

そのため、商品に傷をつけないための丁寧な梱包技術が求められるため、包装管理士の資格はさまざまなシーンで重宝されます。

資格を取得するには、包装管理士の知識と技術が必要で、高校卒業以上の基礎学力を持った22歳以上が受験対象者です。

日本放送技術協会が認定する民間資格で国家資格ではないため、公的な証明として提示することはできません。

倉庫管理主任者

物流倉庫の現場では、倉庫業法改正に伴って倉庫管理主任者の在籍が義務付けられています。

そのため、資格を持っているだけで業務に就くチャンスがあります。

倉庫の運営や管理、火災や労災の未然防止が管理主任の主な役割となりますが、実務経験がなくても資格さえあればすぐに主任者になることが可能です。

民間資格であるため公的な証明にはならないものの、講習を受ければ試験なしで資格が取得できたり、実務経験が3年以上あれば有資格者と同等の認定を受けられたりします。

物流経営士

物流経営士(物流コンサルタント)は、物流倉庫の現場でトラック雲梯事業の経営者向けの資格として、経営や物流の方向性の知識を持っている証明になる資格です。

全日本トラック協会が認定する民間資格ですが、ITスキル、マネジメント能力について学ぶ機会があるため、たくさんの人材をまとめて仕事をする立場になるチャンスがあります。

運行管理者(貨物)

運行管理者制度の制定により、物流倉庫の現場では車両数に応じた運行管理者の配置が義務付けられるようになりました。

そのため、有資格者の需要が高まっています。

国家資格なので、的な証明として提示できるほか、物流倉庫の管理やマネジメント全般の知識をつけることができます。

運行管理者試験センターが実施している運行管理者試験を受験して合格してから、実務経験を積んでいくとキャリアアップにつながるでしょう。

ロジスティクスオペレーション 2級・3級

物流倉庫の現場で、梱包や輸送の業務に管理者として携わることができる資格で、各級ごとの想定された立場は、以下のとおりです。

  • 3級:係長やリーダークラス
  • 2級:課長や中堅マネージャークラス

物流倉庫に関連する資格の中では唯一の公的資格に分類されるため、雇用者と事業者ともに受験者数が多い人気の資格です。

受験制限が設けられていないので、ご自身のペースで繰り返し何度でもチャレンジできます。

ロジスティクス管理 2・3級

物流倉庫の企画、販売ルート、センターシステムなど現場を円滑に動かすための運営把握や管理、マネジメントに携わることができる公的資格です。

  • 3級:現場知識があると想定された係長クラス
  • 2級:マネジメントを含む課長などの中堅クラス

各級ごとに想定された立場は上記のとおりで、雇用者と事業者ともに受験者数が多い人気の資格です。

受験制限が設けられていないため、ご自身のペースで繰り返し何度でもチャレンジできます。

物流技術管理士

物流倉庫の流れをスムーズにするための総合的なマネジメント技術と専門的な知識を身につけられる民間資格です。

物流に関する全体的な知識を得ながら、業務の最適化やコスト削減などの運営知識が身に付きます。

受験の条件として、物流の実務経験もしくは物流技術管理士補の資格が必要です

ロジスティクス経営士

物流を経営視点からみて役割の見直しや戦略の立案などを具体的に行う仕事で、新規事業・サービスの立ち上げなどに貢献できるだけの知識が身につく民間資格です。

受験の条件として、以下の実績が必要です。

  • ロジスティクス関連の実務経験(5年ほど)がある部長職ならび幹部候補
  • 物流技術管理士、または国際物流管理士の資格を持ち、3年以上の実務経験がある幹部候補

受験できる条件を満たしている場合は、大幅なキャリアアップが期待できます。

グリーンロジスティクス管理士

資材リユースによるCOS削減、省エネ活動のグリーンロジスティクスに関する理解を深めることができる民間資格です。

世界的に環境問題への配慮の意識が高まりつつ、グローバル基準で物流業界でも規制がかかる可能性があるため、将来を見据えて取得しておくのも良いでしょう。

資格認定講座の受講と試験とレポート提出で基準をクリアすれば資格が取得できるので、難易度はそこまで高くありません。

通関士

日本で唯一の貿易関連の国家資格です。

ただし、合格率は10%と非常に低く、年に1度の試験に合格するためにはしっかりと時間をかけて勉強する必要があります。

資格取得が難しい分、商社や通開業者に勤務して、輸出入における物流ラインの効率化に貢献する仕事に携われます。

貿易実務検定

貿易実務に関する知識、英語力、貿易マーケティング、専門用語の理解など貿易全般に関する知識があることを証明できる資格です。

学生から貿易・産業の管理者まで幅広い受験者層がいるのが特徴的です。

0から貿易について学びたい方、正しい専門知識を身につけるために座学から学び直したいという方におすすめします。

海技士

大型船舶の職員として乗務する仕事に携わる際に必ず必要な国家資格で、航行区域や乗船する船の大きさによって取得が必要な資格の種類が異なります。

免許区分は以下のとおりです。

  • 航海(1級〜6級)
  • 機関(1級〜6級)
  • 通信(1級〜3級)
  • 電子通信(1〜4級)

各免許区分によって異なる年齢制限や乗船歴などの条件が設けられていて、筆記試験と面接のどちらも合格する必要があります。

国際航空貨物取扱士

国際航空による貨物運送で必要な手続き業務に携わる国家資格で、運賃計算、スケジュール作成、航空貨物に関する作業を行います。

IATAディプロマ試験の合格をしてから国際航空貨物取扱士の資格を取るチャンスもあります。

試験は英語で行われるため、一定の英語力が必要不可欠です。

また、基礎コースとは別に危険物コースの取得は、2年ごとの更新が求められます

国際物流管理士

国際物流に関するマネジメントや専門知識を得ている人たちを対象にした民間資格で、国際物流に携わるための人材育成が目的となっています。

2年以上の実務経験のほか、平日を含む認定講座の受講が必要なため、どこかに勤務しながら取得したい場合は、企業側の理解を求める必要があります。

必要なカリキュラムを受講して、レポート提出などをすべて行ったうえで試験に合格すれば、国際物流に関する専門知識がある人材として認められます。

ロジスティックス・マテリアル・ハンドリング管理士

物流センターでのコスト削減、効率化、作業工程の可視化のための設備と情報システムの構築を企画として提出するためのスキルを身につけられる民間資格です。

現場の作業員として働いていたところから指令を出す立場へのキャリアアップをしたいと考えている方や、物流推進リーダーの立場に興味がある方におすすめです

ロジスティクス資格の難易度とは?

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難易度は、資格の種類によって異なりますが、独学で合格できる難易度のものから実務経験を積んだ上で受験するものまでさまざまです。

国家資格だから難しく、民間資格だから簡単というわけではありません。

受験をするために数年間の実務経験を必須としている資格も多いのが現状です。

また、一概にロジスティックといっても多種多様な業務があるため、どのような仕事に就くのかを明確にしたうえで、収入やキャリアに有利になる資格を受験しましょう。

物流事務で保有しておいた方がいい資格とは?

物流事務で保有しておいた方がいい資格とは?

物流事務の主な仕事内容は、「商品のデータ入力」「伝票作成」「メール・電話・窓口対応」「ドライバー対応」で、対人的な作業が多い点が特徴です。

物流事務の仕事に就くうえで、必須の資格はありませんが、ワードやエクセルなどのパソコンスキルが求められます。

また、就労場所によっては普通自動車運転免許(AT限定可)の資格が必要な場合があります。

物流の資格について理解しよう

物流の資格について理解しよう

この記事の結論をまとめると、

  • 物流系の資格は「国家資格」と「民間資格」がある
  • 豊富な実務経験を持っていると有資格者と同じ立場で仕事に就ける
  • 実務経験がない場合は資格を取得することで早いうちから即戦力として働ける
  • 国際物流に関する資格は英語力が求められる場合が多い
  • 難易度の高い資格には厳しい受験条件が設けられていて、数年単位の実務経験や他の資格が必要な場合がある
  • ロジスティク資格の難易度は種類によって大きく異なるが、合格率10%と難しいものもある
  • 物流事務で必須のスキルはないものの、パソコン業務ができるとスムーズに仕事を始められる

ということが分かりました。

通販サイトの普及とともに、物流業界の需要は高まり続けていて、これから物流関係での仕事を考えている方は、早いうちから資格取得を目指しましょう。

現在、物流業界で働いている方もまた、今以上のキャリアアップを目指すためには資格取得が近道になるケースがあります。

受験条件が設けられているものや受験の制限がないものまでさまざまですので、気になる資格にはぜひ挑戦してみてください。

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