宅急便・宅配業社のおすすめは?ECショップで使いやすい5社の料金比較

ECショップの運営において商品の発送費用は大きなコストとなります。

それぞれの配送業社には、各々独自のサービス・料金形態を持っていて、どの配送業社を選別するかは、利益を上げていくのに大きなポイントとなります。

そこで、この記事では大手配送業者である…

  1. ヤマト運輸
  2. 佐川急便
  3. 日本郵便
  4. 西濃運輸
  5. 福山通運

5社のサービスや料金を比較してご紹介します。

また、各社サービスの一覧形式で紹介しますので合わせて参考にして下さい。

目次

配送業5社の配送料・サービス比較

まず、国内の大手配送業者5社について特徴をそれぞれご紹介します。

1.ヤマト運輸

https://www.kuronekoyamato.co.jp/ より

ヤマト運輸では宅配事業のことを『宅急便』と呼び、配送品のサイズとお届け地域によって料金が設定されています。

料金に関しては、営業所に行かなくてもホームページで見積もりが簡単に取れます。

クロネコメンバーズ

ヤマト運輸にはクロネコメンバーズという会員制度があり、様々な優遇処置があります。

  • メンバー割:宅急便送料が毎回10%OFF
  • コンビニからの発送:セブンイレブン・ファミリーマートから荷物を発送できる

    など

ヤマト運輸を利用するにはクロネコメンバーズ会員になることをおすすめします。

おすすめポイント

  • 業界トップクラスの配達スピード
  • 持込割などの割引が豊富
  • 用途に合わせて集荷方法が選べる
  • 冷凍品が発送できる
  • 引越しの荷物など大型な物も配送可能
  • 海外発送やレジャー施設への発送にも対応

サイズ別料金

<関東↔️関西>

*サイズ3辺合計重量料金(税込)クール宅急便宅急便タイムサービス
60サイズ60cm2kg1,040円+220円+330円
80サイズ80cm5kg1,260円+220円+660円
100サイズ100cm10kg1,500円+330円+990円
120サイズ120cm15kg1,720円+660円+1,320円
140サイズ140cm20kg1,960円+1,650円
160サイズ160cm25kg2,180円+1,980円
*サイズ:縦・横・高さの合計サイズ

宅急便センター・取扱店・コンビニエンスストアへ直接配送品を持ち込むと、荷物1つにつき上記金額より100円割り引かれます。

ヤマト運輸公式ホームページ
https://www.kuronekoyamato.co.jp/ 

2.佐川急便

https://www.sagawa-exp.co.jp/より

佐川急便では宅配事業のことを『飛脚宅配便』と呼び、以下のように幅広い荷物に対応しています。

  • ラージサイズ便:大きな荷物を発送できる
  • 飛脚ハンガー便:衣類をハンガーに掛けたまま発送できる
  • 飛脚クール便:冷蔵・冷凍品を発送できる

おすすめのポイント

  • 170サイズ以上の260サイズ以下の大きな商品を送ることができ
  • 法人契約で割引や便利なサービスが利用できる
  • 発送者側からも商品の追跡が可能
  • 冷凍品も発送できる
  • インターネット上で送り状が発行できる

法人契約では競合他社よりもお得に利用できる可能性が高いので相談してみて下さい。

サイズ別料金

<関東↔️関西>重量:30kgまで

サイズ3辺合計重量料金(税込)クール宅急便
60サイズ60cm2kg880円+275円
80サイズ80cm5kg1,155円+330円
100サイズ100cm10kg1,496円+440円
140サイズ140cm20kg1,958円+715円
160サイズ160cm30kg2,178円
サイズ:縦・横・高さの合計サイズ
クール宅急便は140サイズまでとなっています

<関東↔️関西>重量:30kgより大きく50kgまで

サイズ3辺合計料金(税込)
170サイズ170cm3,135円
180サイズ180cm3,410円
200サイズ200cm4,180円
220サイズ220cm4,895円
240サイズ240cm6,380円
260サイズ260cm7865円
サイズ:縦・横・高さの合計サイズ

佐川急便の営業所・取次店に直接荷物を持ち込むと、配送品1個につき100円の割引を受けることができます。

規定のサイズに収まらない荷物やバイク・大型家具などは、引越しサービスの利用となります。

大きな荷物を発送でき、法人割引が佐川急便の特徴です。

佐川急便公式ホームページ
https://www.sagawa-exp.co.jp/

3.日本郵便

https://www.post.japanpost.jp/index.htmlより

日本郵便の宅配事業は「ゆうパック」と呼ばれています。

宅配業者の中で最も営業所(郵便局)の数が多く、荷物の持ち込みや営業所留め(局留め)も便利な業者です。

目的に応じて以下のようなサービスを展開しています。

  • 重量ゆうパック:25kg以上30kg以下の荷物を発送でる
  • チルドゆうパック:冷蔵・冷凍品を発送できる
  • ゴルフゆうパック
  • スキーゆうパック
  • 空港ゆうパック

おすすめのポイント

  • 営業所の数が配送業社中最多
  • 持ち込みで割引
  • レジャー・旅行に使えるプランがある
  • 郵便局で送り状を印刷可能
  • 発送者側から荷物の追跡を行うことができる

サイズ別料金

<関東↔️近畿>重量:25kgまで

サイズ3辺合計料金(税込)チルドゆうパック
60サイズ60cm970円+225円
80サイズ80cm1,200円+360円
100サイズ100cm1,440円+675円
120サイズ120cm1,690円+675円
140サイズ140cm1,950円+1,330円
160サイズ160cm2,160円
170サイズ170cm2,530円

サイズに関係なく重量は一律25kgまでなので、小さくて重い荷物を発送する際はお得感を感じるでしょう。

ゆうパックの最大の魅力は、持ち込みやアプリ内決済で割引がある事です。

日本郵便公式ホームページ
https://www.post.japanpost.jp/

4.西濃運輸

https://www.seino.co.jp/より

西濃運輸の宅配事業は「カンガルー特急便」と呼ばれ、大型荷物の「特急便」や小口荷物の「ミニ便」そして、当日に配達が可能な「バイク便」があります。

また、法人契約では配達時に商品代を回収してもらえるサービスもあり、代金回収のアウトソーシングが容易にできます。

おすすめのポイント

  • 他の業者で配送不可な大型荷物も発送できる
  • 法人契約で、代金回収代行を行ってもらえる
  • 送り状発行や集荷依頼をインターネット上で行える
  • 発送者も荷物の追跡が可能
  • 冷凍品も発送できる

サイズ別料金(ミニ便)

<関東↔️近畿>

サイズ3辺合計重量料金(税込)チルド便(冷蔵/冷凍)
Pサイズ60cm2kg1,023円+240円/+970円
Sサイズ70cm5kg1,276円+400円/+1,440円
Mサイズ100cm10kg1,529円+740円/+2,700円
Lサイズ130cm20kg1,661円+740円/+4,180円

ミニ便で配送が可能なのは4サイズのみで、3片合計が130cmを超えるものは「特急便」となります。

チルド便では、配送完了まで冷蔵温度(0°C〜5°C)・冷蔵温度(-18°C以下)で保冷してお届け先まで配送するので、生鮮食料品におすすめです。

また、「バイク便」では東京23区内に限り小さな工業製品や医薬品、化粧品などの配送が当日内で完了します。

サイズ別料金(特急便)

特急便では「3辺合計」に関わらず重量と距離のみで配送料金が決まります。

<東京↔️大阪>(約500km・法人配送)

重量料金(税別)
10kg1,610円
100kg4,600円
500kg18,630円
1000kg43,700円
1500kg67,500円
距離500km

ミニ便とは違い料金は税別です。

特急便では、他社で配送困難な大きな荷物も配送可能で、専属トラックとドライバーによるオーダーメイドの輸送経路を作成することができます。

西濃運輸公式ホームページ
https://www.seino.co.jp/

5.福山通運

http://corp.fukutsu.co.jp/より

福山通運の宅配事業は「フクツー宅配便(フクツー便)」と呼ばれています。

法人契約を結ぶと普通サイズの配送を業界最安値で利用することができます。(パーセルワン)

おすすめのポイント

  • 法人契約で業界最安値プラン「パーセルワン」が利用できる
  • 個人の場合、直接持ち込みで200円割引
  • 個人の場合、営業所止めで400円割引
  • 冷凍配送も対応可能

サイズ別料金

<東京↔️関西>

サイズ3辺合計重量料金(税込)クール便
60サイズ60cm2kg1,100円+225円
80サイズ80cm5kg1,330円+360円
100サイズ100cm10kg1,540円+675円
120サイズ120cm15kg1,770円+675円
140サイズ140cm20kg1,980円+1,330円
160サイズ160cm25kg2,430円

「パーセルワン」は法人契約で利用でき、上記金額よりも約500円お得になります。

電話やインターネットで集荷の依頼ができ、ドライバーに送り状を持って来てもらうことも可動です。

福山通運公式ホームページ
http://corp.fukutsu.co.jp/

配送業5社のサービス別料金比較【一覧】|どこが安い?

  1. 60サイズ別比較
  2. 80サイズ別比較
  3. 100サイズ別比較
  4. 冷蔵・冷凍便
  5. 海外発送
  6. 配送業者別国内シェア率

1.60サイズ別比較

6社の東京↔️大阪間の料金を比較します。

配送会社名重量料金(税込)
ヤマト運輸2kg1,040円
佐川急便2kg880円
日本郵便25kg以下970円
西濃運輸2kg1,023円
福山通運2kg以下1,100円『パーセルワン(法人契約)600円』

法人契約を結んだ場合は、福山通運のパーセルワンが最も安く、個人だと佐川急便の料金が安いことがわかります。

日本郵便は重量規制がないので、60サイズで2kg以上だと日本郵便が最もお得です。

配送地域により料金が異なりますので、他の都道府県への配送料は各社の公式ホームページをご確認ください。

2.80サイズ別比較

6社の東京↔️大阪間の料金を比較します。

配送会社名重量料金(税込)
ヤマト運輸5kg1,260円
佐川急便5kg1,155円
日本郵便25kg以下1,200円
西濃運輸5kg1,276円(70cmサイズ
福山通運5kg1,330円(パーセルワン700円)
西濃運輸は80サイズのサービスがないので、70サイズの配送料を記載しています。

法人契約を結んだ場合は、福山通運のパーセルワンが最も安く、個人だと佐川急便の料金が安いことがわかります。

日本郵便は重量規制がないので、80サイズで5kg以上だと日本郵便が最もお得です。

配送地域により料金が異なりますので、他の都道府県への配送料は各社の公式ホームページをご確認ください。

3.100サイズ別比較

6社の東京↔️大阪間の料金を比較します。

配送会社名重量料金(税込)
ヤマト運輸10kg1,500円
佐川急便10kg1,496円
日本郵便25kg以下1,440円
西濃運輸10kg1,529円
福山通運10kg1,540円(パーセルワン1,000円)

法人契約を結んだ場合は、福山通運のパーセルワンの料金が安いことがわかります。

個人ですと日本郵便の料金が最もお得です。

配送地域により料金が異なりますので、他の都道府県への配送料は各社の公式ホームページをご確認ください。

4.冷蔵・冷凍便

東京↔️関西間60サイズの冷蔵・冷凍での配送料を温度管理も合わせて比較しました。

配送会社名重量料金(税込)温度
ヤマト運輸2kg1,260円・冷蔵:0℃~10℃
・冷凍:-15℃以下
佐川急便2kg1,155円・冷蔵:2℃~10℃
・冷凍:-18℃以下
日本郵政25kg以下1,195円冷蔵:0℃~5℃
西濃運輸2kg1,263円(冷蔵)1,993円(冷凍)・冷蔵:0℃~5℃
  ・冷凍: -18℃以下
福山通運2kg1,325円冷蔵:5℃~10℃

冷蔵・冷凍で最も配送料が安いのは佐川急便です。

60サイズで2kgを超える場合は日本郵便の一択となります。

ただし、日本郵便はチルド保存(0°C~5°C)なので、冷凍食品に場合は佐川急便がお得です。

配送地域により料金が異なりますので、他の都道府県への配送料は各社の公式ホームページをご確認ください。

5.海外発送

海外に書類や荷物を発送するには大きく分けて「国際宅急便」と「国際郵便」の2つがあります。

国際郵便は災害時や有事でも可能な限り配送を行い、配送荷物のお値段が合計価格で20万円以上の海外発送・受け取りの場合は、税関へ輸出入の申告と許可が必要となります。

国際宅配便の場合は、書類以外の荷物にはインボイス(仕入書)の提出が不可欠です。

インボイス(仕入書)とは、荷物の内容について発送側が作成する貿易書類。

ここでは、日本からアメリカまでの各配送料金を例として紹介します。

配送会社名〜1kg〜2kg〜5kg〜10kg〜15kg〜20kg〜25kg
ヤマト運輸¥2,750¥2,750¥4,650¥8,850¥15,050¥20,550¥26,050
佐川急便¥6,600¥8,400¥16,400¥25,200¥41,200¥52,800¥64,400
日本郵政¥2,900¥4,100¥7,700¥12,700¥17,700¥22,700¥27,700
西濃運輸問い合わせ
福山通運問い合わせ(法人のみ)

日本からアメリカまでの料金ではヤマト運輸が最もお得ですが、国際郵便と違い災害時や有事の際には商品を配送できない場合もあります。

また、重量と距離で料金が決まり、配送業者によっては配送を行えない国もありますので、配送前に細かくは各社ホームページをご確認ください。

6.配送業者別国内シェア率

配送会社名シェア率
ヤマト運輸46.6%
佐川急便28.0%
日本郵政20.2%
福山運輸2.9%
西濃通運2.1%
国土交通省の令和3年度 宅配便等取扱個数の調査より

値段の割にヤマト運輸のシェアが高いのは取次店や営業所の数や配達のスピードなどのサービスが豊富だからと言えます。

まとめ|料金だけではなく他のサービス内容も確認して!

ECショップでお買い物をしたお客は、購入した商品が届くのを心待ちにしています。

配送過程でトラブルがあるとECショップの印象まで悪くなりかねません。

配送業者を選ぶ際には、料金だけでなく他のサービス内容も確認することも重要です。

料金以外のポイント

ECショップで宅配業者を選ぶ際には、料金だけでなく以下のポイントを合わせて考慮して配送業者を選ぶことが肝心です。

  • 時間帯指定はどうか?
  • 再配達対応はしてくれるか?
  • クール便対応はしてくれるか?(何℃からか)
  • お客さまの印象(口コミやお客さまからの評判はいいのか)

時間帯指定

配送の時間指定はおおむね2時間間隔となっていますが、佐川急便の「佐川ジャストタイム便」は指定した時間にお届けが可能です。

指定した時間に配送が完了できなかった場合は、送料を全額返金してもらえます。

再配達

再配達は全ての5社全てが行なっていますが、再配達依頼の方法が電話やオンラインなどと方法が異なるので事前に確認しておくことをおすすめします。

クール便

配送業者ごとに配送時の温度が異なります。商品の特性に合わせた温度管理をする業者を選択するようにしましょう。

お客様の印象

配送業者を選択する前に、SNSなどの口コミ等で情報を収集して自分が求めるサービスをキチンとこなしてもらえるかを確認しましょう。

このように、料金だけでなくECショップのお客にとって満足のいくサービスを提供しているかを確認することは重要です。

宅配業者のサービスがお店の好感度にもつながるので慎重に選ぶことをおすすめします。

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